初心者向け|ピラティスの基本姿勢「ニュートラル」と「インプリント」完全ガイド
- 澤田みのり

- 7月1日
- 読了時間: 8分
こんばんは! 国際中医師・ピラティス講師の澤田みのりです。
ピラティスをやっていて、「これってどこに効いているんだろう?」「このやり方で合っているのかな?」と疑問に感じることはありませんか?
もしかすると、エクササイズ中の姿勢に原因があるかもしれません。
ピラティスを効果的に行なうためには、正しい姿勢を理解することが不可欠です。
特に重要なのが、骨盤の位置を決める「ニュートラル」と「インプリント」というふたつの基本姿勢。
これらの違いを理解するだけで、ピラティスの効果をより高められます。
この記事では、ピラティス初心者向けに、「ニュートラル」と「インプリント」について、仰向け・座った姿勢の両方でわかりやすく解説します。
ピラティスレッスンでよく質問される内容を中心にまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
1. 「ニュートラル」と「インプリント」とは?
1-1. ニュートラルとは:「中立」の状態
1-2. インプリントとは:「腹圧で安定させた」状態
2. 仰向け姿勢での実践ガイド
2-1. ニュートラルポジションのとり方
2-2. インプリントポジションのとり方
2-3. インプリントと「骨盤後傾」の違い
3. 座った姿勢での実践ガイド
3-1. ニュートラルポジションのとり方
3-2. 座った姿勢でのNG例
4. 「ニュートラル」が難しい人へ
4-1. 対策法
5. ニュートラル姿勢のメリット
6. ニュートラルとインプリントの使い分け<<「ニュートラル」と「インプリント」とは?>>
<ニュートラルとは:「中立」の状態>
「ニュートラル」とは、その名のとおり「中立」を意味します。
身体が緊張しすぎず、緩みすぎず、ちょうど良いバランスを保っている状態です。
身体が緊張しすぎると肩こりや背中の張りにつながります。
逆に緩みすぎると姿勢を保てず、猫背になってしまうこともあります。
どちらも身体にとっては大きな負担。
ニュートラルな姿勢とは、余計な負担をかけずに身体を支える、理想的な姿勢なのです。
<インプリントとは:「腹圧で安定させた」状態>
「インプリント」とは、腹圧を使って骨盤をやや後傾させた姿勢で、体幹をより安定させたいときに使います。
たとえば、デッドバグのように手脚をバタバタ動かすようなエクササイズ。
体幹が安定していなければ、腕や脚の重さや動きの反動にあらがえずに腰が反ってしまい、腰痛など怪我の原因になりかねません。
怪我のリスクから身体を守るためには、体幹の安定が不可欠。そこで「インプリント」が重要になってきます。
<<仰向け姿勢での実践ガイド>>
<ニュートラルポジションのとり方>
ニュートラルの姿勢のとり方は、基本的には両腰骨と恥骨が同じ高さになる位置です。

上図のように、両腰骨と恥骨を結んだ三角形を意識しながら、両手で三角形をつくります。
手のかかとが腰骨・中指が恥骨の上にくるようにして下腹部に置くとイメージしやすいでしょう。

両手でつくった三角形が床と平行になった状態が、骨盤のニュートラルです。
このとき背骨は自然なS字曲線を描き、腰と首の下には小さな空間ができます。

お尻の筋肉が大きいなどの理由で、腰を相当反らせないと両腰骨と恥骨の高さがそろわない場合もあります。
背面が緊張しているために、ニュートラルをとろうとすると背中が反ってしまう方もいるでしょう。
そのような場合は、両腰骨と恥骨の高さに固執せず、腰や背中が緊張しない骨盤の角度をそのときのニュートラルとします。
つまり、恥骨が両腰骨よりもやや高い位置にくる状態です。
(このあと説明する「インプリント」に近い状態です)
その日その日で身体も変化します。
そのときどきの身体の状態に合わせて、「その日のニュートラル」を探してみてください。
<インプリントポジションのとり方>
腹圧を使って腰をマットに近づけ、骨盤をやや後傾させます。
恥骨は腰骨より少し高い位置にきます。

<インプリントと「骨盤後傾」の違い>
ここで注意したいのが、脚やお尻の力も使って骨盤を傾ける「後傾」の姿勢との区別です。
骨盤を無理に傾けようとすると、無意識に両脚で踏ん張ってしまいがち。

これが「後傾」です。
インプリントと骨盤後傾のどちらの状態なのかは、お尻や太もも裏側を触ることで判別できます。

⚠️注意点⚠️
「腹圧を使って腰をマットに付ける」と聞くと、ぎゅうぎゅうに押し付けたくなるかもしれませんが、それはNG。
大切なものを上から優しく押さえるようなイメージでやってみてください。
<<座った姿勢での実践ガイド>>
長時間のデスクワークで首・肩が凝ったり、腰が痛くなったり、股関節まわりが硬く感じたり……。
「病院に行くほどではないけど、つらい」というお悩みを抱えている人は多いと思います。
その不調の原因も、座ったときの姿勢にあるかもしれません。
ニュートラルな姿勢の骨の配置はどんな体勢でも一緒。骨盤の上で、背骨が自然なS字カーブを描くように連なる状態です。
<ニュートラルポジションのとり方>
両腰骨と恥骨を結ぶ三角形が座面に対して垂直になるように骨盤を立てます。
体重が坐骨の真上から均等に乗るような感覚をもちましょう。

背骨は自然なS字カーブを意識します。
背骨を軸としてとらえ、両坐骨と頭のてっぺんを引っ張り合うようにすると、自然と背骨のS字カーブを描けるでしょう。
骨盤の傾きと背骨の形の意識を保てれば、骨盤・肋骨・肩・耳が一直線に並んでいるはずです。

これが座ったときのニュートラルな姿勢です。
感覚がわかりにくい方は、スマホのインカメラを使って自分の姿勢をチェックしてみると良いですよ。
<座った姿勢でのNG例>


<<「ニュートラル」が難しい人へ>>
ニュートラルポジションがとりづらいと感じる場合は、以下のようなツールを活用してみてください。
< 対策法 >
あぐらや長座など座った姿勢でエクササイズをするときに、もも裏や腰が硬くて骨盤を立てられない場合があります。
そんなときは、お尻の位置を少し高くすると楽になります。

ブロックがない場合は、厚めの本を使ったり、下の写真のようにヨガマットを巻いてその上に座るのもおすすめです。


尾骨と床(マット)のすきまにボールを引っ掛けるようなイメージです。ボールの空気は8〜9割くらい入っていると、骨盤を立てやすくなります。
ボールに寄りかかって楽しようとしないようにだけ気をつけてくださいね。骨盤が後傾して猫背になってしまいます。
腰と椅子の背もたれの間にクッションを挟むと骨盤が立ちやすくなります。
<<ニュートラル姿勢のメリット>>
日常生活にも役立つピラティス時の姿勢。特にデスクワーク中に意識すると、次のような効果があります。
<<ニュートラルとインプリントの使い分け>>
最終目標は、どんなエクササイズでもニュートラルな姿勢で動けることです。
それが難しいときはインプリントの姿勢で身体を安定させます。
エクササイズをしていて骨盤がグラグラしたり、腰が張ってしまったりするなら、まずはインプリントの姿勢から始めましょう。
特に、反り腰の方はインプリントの姿勢が有効です。
〜〜〜
ピラティスは、本来の機能的な身体を取り戻すことを目指して動いていきます。
そのために重要なのが「正しい姿勢」です。
無理な動きは身体を痛めたり、必要以上に筋肉を硬くしてしまったりします。
それを防ぐためにも、正しい姿勢を保ちながら動くことが大切。
また、背骨の土台となる「骨盤」の傾きが崩れていれば、その上に連なる背骨の配置も乱れます。
そういった意味でも、姿勢の土台となる骨盤がニュートラルであることの必要性をおわかりいただけるでしょう。
正しい姿勢を理解したうえで動けば理想的な身体に近づけます。
「ニュートラル」と「インプリント」の違いをしっかり理解し、日々のエクササイズや日常の姿勢に活かしてみてくださいね。
もちろん、24時間ニュートラルの姿勢を保ち続けるのは至難の業。
「気づいたときに1分間だけニュートラルを維持する」など、小さな積み重ねから始めてみるのがおすすめです。
それでも「意識しても思うような姿勢がとれない」なら、全身の筋肉のバランスを整えてあげる必要があるかもしれません。
そんなときはいつでもご相談ください。
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