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【整体観念とは?】いつも疲れていた私が、中医学で見つけた “つながり” の話

  • 執筆者の写真: 澤田みのり
    澤田みのり
  • 4月6日
  • 読了時間: 5分

更新日:4月9日


疲れている人

「ずっと疲れがとれないなぁ」


たっぷり寝ても、ちゃんと食べても、どうも回復しない。

近所のコンビニに出かけるだけで疲れるし、たくさん寝ても身体が鉛のようで動けない。

それなのに、健康診断はオールA。


社会人になって慌ただしく過ごすこと数年、私はいつも疲れている自分に頭を悩ませていました。

疲れているとやる気も出ないし、気持ちもネガティブになってしまいます。

挙げ句の果てに、「自分に根性がないからダメなんだ」と落ち込む始末。


そんなときに出会ったのが、中医学でした。


中医学は「木ではなく森をみる医学」と呼ばれていて、「すべてはつながっている」という視点で心身を観察していきます。

この、「すべてはつながっている」という考え方のことを「整体観念」と言い、中医学の考え方の特徴のひとつです。


なんとなく不調だと、「自分がダメなだけなのでは?」「どうしてずっと身体が辛いんだろう……」と不安や悩みが大きくなってしまいがち。

でも私は、整体観念の考え方と出会ったことで、よくわからなくてモヤモヤしていた部分の正体が見えてくるようになり、不安なども和らぎました。


この記事では私の経験をふまえながら、整体観念の考え方について紹介していきたいと思います。


 

<<整体観念って、どんな考え方?>>

整体観念とは先述したように、心身全体を「つながり」としてとらえる考え方です。もう少し具体的に言うと、次の3つのとらえ方ができます。


季節、地域性、気候といった自然環境は、私たちの心身にも影響をもたらします。


(例)地域性による体質や体格の差、インフルエンザ・花粉症・気圧による頭痛など。


 

内臓(もしくは筋骨格)の一部が独立して機能するのではなく、それぞれが全体としてバランスよく機能して健康が保たれています


(例)筋力低下にともなう胃下垂、肩こりからくる頭痛など。


 

経済状況・家庭環境・仕事など、社会生活を営むうえで直面するさまざまな問題は私たちの心身にも影響をもたらします。


(例)貧しいがゆえに栄養不良で不調をきたしたり、ストレスで不眠や胃痛をまねいたり、感染症を罹患したりなど。精神状態も身体に影響を及ぼす


 

<< “つながり” の視点で見てみたら>>

私の先述した「疲れやすい」という悩みを、当時の状況を振り返りながら整体観念の3つのとらえ方で振り返ってみます


当時は終電に間に合うかどうかの瀬戸際を送る日々で、休みが2週間なかったり、会社に泊まったりすることも多々ある状況でした。

食事は不規則で、飲み会は毎週のようにあります。長時間のデスクワークで、運動不足の極みです。


ただでさえエネルギーを消耗しているのに、それを補う休息や食事は満足にとれず、胃腸機能も弱っていました。

さらに、夜遅くまで仕事していたので、生活リズムも狂います。


整体観念でとらえると、「自然とのつながり/社会とのつながり/五臓六腑とのつながり」のすべてのバランスが乱れていました。


【自然とのつながり】

中医学では、昼は陽、夜は陰ととらえ、活動(陽)と休息(陰)のバランスが重要とされています。自然界の原理と人間の原理は相応している「天人相応」という考え方があり、これに逆らって生きるのは不調の原因をつくってしまうことに。


私の場合は、夜遅くまで働いたり、深夜に飲み会が続いたためにこの陰陽バランスが崩れ、夜に休むべき臓腑が回復できなかったと振り返ります。


【社会とのつながり】

働きすぎは「社会的ストレス」とも言え、中医学では過労やストレスがエネルギーである “気” を消耗すると考えます。常に気を消耗していたため、エネルギー不足から慢性的な疲労になっていました。


【五臓六腑・筋骨格とのつながり】

食事が不規則なために消化吸収の働きが弱り、身体を支える力がダウン。

加えて、過度な飲酒で五臓の肝に負担をかけていました。肝は情緒と関連する臓腑。肝が休まらず、精神的にも不健康な日々。


長時間のデスクワークでの運動不足も筋力の低下をまねき、疲れやすさにつながっていたと振り返ります。


🌿


「人は社会的な存在である」ことを前提に、中医学ではこういった環境ストレスも身体に影響すると考えるのです。

 

当時の職場環境は殺伐としており、人間関係もとても順調とは言えませんでした。いつもなにかに悶々と悩んでいて、出口の見えない真っ暗なトンネルのなかをひとりで歩いているような気分。


中医学では、精神的なストレスは五臓の「肝」に影響すると考えられています。

肝の働きが乱れると消化機能が不調になったり、鬱っぽくなったりといった症状がでることも。


これもまさに、整体観念で言う「社会とのつながり/五臓六腑・筋骨格とのつながり」の不調ですね。


整体観念では「心と体はつながっている」と考えるので、心の負荷も身体の問題としてとらえるのです。


 

<<つながりの視点がくれた気づき>>

私が悩んでいた「疲れ」は、私に根性がないだけでも筋力不足なだけでもなく、「つながりの乱れ」でした。


身体の一部が独立して不調なのではなく、整体観念の3つのとらえ方のように、あらゆる事柄が関連しながら不調が現れるのです。


〜〜〜


もしかすると、あなたの不調も「気のせい」でも「根性のせい」でもなく、身体のどこかとの “つながり” が、少し乱れているだけなのかもしれません。

そんなふうに優しく身体を見つめる視点をもてるだけで、ちょっと気持ちがラクになることもあります。


あなたの毎日が、少しでも軽やかでありますように。




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